20代でM&Aアドバイザリーへ転職するには?経験・年収・選考対策

更新日: 2026/8/10

20代はM&Aアドバイザリーへ挑戦しやすい年代の一つです。実際、FASでは新卒からM&A・戦略コンサルタントを採用しており、中途求人でも20代が対象に含まれるポジションがあります。

ただし、20代なら誰でも入りやすいわけではありません。選考では、年齢よりも財務会計の基礎、M&Aに近い実務経験、論理的思考、資料作成力、案件をやり切る体力とコミュニケーション力が見られます。

20代でM&Aアドバイザリーへ入る主な3ルート

1. 新卒・若手採用から入る

KPMG FASはM&A・戦略コンサルタントの新卒採用を行っており、募集学部・学科は全学部・全学科としています。PwCアドバイザリーもM&A・戦略コンサルタント職を新卒採用しています。

そのため、M&Aアドバイザリーは「会計士や銀行員として何年も働いてからでないと入れない職種」ではありません。

一方、新卒採用と20代中途採用では評価軸が違います。社会人経験がある場合は、前職で何を身につけたかを説明する必要があります。

2. 銀行・証券・会計・FAS周辺から転職する

現行の大手FAS求人では、アソシエイト〜シニアアソシエイトのポジションで、投資銀行、証券会社、銀行、会計事務所系アドバイザリーファームなどにおけるM&A関連の実務経験を求める例があります。

金融機関で法人営業や審査、財務分析、LBO・ストラクチャードファイナンス、M&A支援などを経験していれば、業務との接続を説明しやすくなります。

3. 事業会社の経営企画・M&A担当から移る

事業会社で買収候補の分析、DD、バリュエーション、投資委員会資料、PMIなどを経験した人も候補になります。

ただし、自社の買い手としての経験と、クライアントへ助言するアドバイザーの仕事は同じではありません。複数案件を並行し、第三者として論点を整理し、経営陣へ提案する力が必要です。

20代の年収は「年齢」よりポジションと経験で決まる

M&Aアドバイザリーの年収は、20代というだけで一律には決まりません。

コトラに掲載されている大手FASのアソシエイト〜シニアアソシエイト求人では、アソシエイトで600万円程度から、シニアアソシエイトで800万円程度+賞与という例があります。また、別のM&Aアドバイザリー求人では800万円〜1,800万円というレンジが示されていますが、こちらはシニアコンサルタント〜ディレクターまでを含む求人です。

つまり、求人票を見るときは上限額だけを見るのではなく、自分がどの職位で採用されるかを確認する必要があります。

未経験の20代は何を準備すべきか

財務三表をつなげて理解する

M&Aアドバイザリーでは、PLだけでなくBS、CFを含めて企業の状態を把握します。会計用語を暗記するのではなく、事業の変化が財務三表へどう反映されるかを説明できる状態を目指します。

バリュエーションの基本を身につける

DCF、マルチプル、企業価値と株主価値の違いなど、基本概念は面接前に整理しておきます。

Excel・PowerPointを仕事として使えるようにする

M&Aの仕事では分析だけでなく、経営陣やクライアントが意思決定できる資料へ落とし込む力が必要です。

前職経験をM&Aへ翻訳する

例えば法人営業なら「顧客との関係構築」だけでなく、財務分析、経営者との折衝、案件推進の経験を抽出します。経理なら決算経験だけでなく、事業構造の理解や管理会計の経験を示します。

英語力は案件の幅を広げる

クロスボーダーM&Aでは、海外拠点との連携、英語資料、海外企業とのコミュニケーションが発生します。

全てのM&Aアドバイザリー求人で同じ英語水準が必須というわけではありませんが、将来クロスボーダー案件へ関わりたい人は早めに準備しておくとよいでしょう。英語要件は求人ごとの差が大きいため、応募先の募集要項で必須・歓迎条件を確認してください。

面接では「なぜM&Aか」より一段深く答える

「成長できそうだから」「年収が高いから」だけでは志望理由として弱くなります。

面接前には、次の問いに答えられるようにします。

  • なぜ事業会社ではなくアドバイザリーなのか
  • M&Aプロセスのどの部分に関心があるか
  • 前職の経験を案件遂行でどう活かせるか
  • 財務・会計で不足している知識は何か
  • 繁忙期を含む働き方を理解しているか

面接回数や課題の準備は、M&Aアドバイザリーの選考フローで整理できます。

企業選びでは、M&Aアドバイザリーの評判とFAS転職で企業を選ぶポイントを合わせて確認すると、自分に不足している経験と応募先の違いを整理しやすくなります。

20代は「若さ」ではなく伸びしろを証明する

20代のM&Aアドバイザリー転職では、完成されたM&Aバンカーである必要はありません。一方で、若いことだけでは採用理由になりません。

財務会計の基礎、前職での成果、学習速度、案件を前に進める力を具体的に示すことが重要です。

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